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2023/08/08
ブライダルパティシエとはどんな職業?仕事内容や目指す方法、将来性を解説ブライダルパティシエがどのような業務内容なのか、どのように目指せばいいのか気になっている人も多いでしょう。
そこで本記事では、ブライダルパティシエの概要と目指し方を解説します。働き方・資格の必要性・将来性も紹介するので、ブライダルパティシエを目指している方はぜひ参考にしてください。
ブライダルパティシエとは、結婚式のウェディングケーキやゲスト用のデザートなど、スイーツを制作する職業です。洋菓子店やレストランで働く一般的なパティシエと異なり、ブライダルパティシエは、結婚式場やホテル、ゲストハウスなど結婚式が行われる場所で勤務します。
ブライダルパティシエはスイーツを製造するだけでなく、結婚式の披露宴会場まで運び、ゲストに披露することも珍しくありません。デザートビュッフェを出す結婚式場で働いていれば、ゲスト用のデザートを提供したり、ゲストに説明したりすることもあり、役割が多岐にわたる職種といえます。
ブライダルパティシエを目指すためには、業務内容を把握することが重要です。ブライダルパティシエの主な仕事内容について、解説します。
ブライダルパティシエは、ウェディングケーキを作ることが主な仕事内容です。新郎新婦の希望を形にして、結婚式を盛り上げます。ウェディングケーキの製造は勤務先やプランによって、決まったパターンから新郎新婦が選んだものを作る場合と、完全オリジナルのケーキをオーダーメイドで作る場合があるので覚えておきましょう。
ケーキの外見・材料が決まったら、前日までにデコレーションやウェディングケーキを作り、結婚式当日に飾り付けをします。
勤務先によっては、披露宴で提供するゲスト用の引き出物のお菓子・デザートを作ることもブライダルパティシエの仕事です。デザートビュッフェを出す結婚式場であれば、さまざまな種類のスイーツを製造できるでしょう。
結婚式では、多様なゲストの方がいます。そのため苦手なもの・アレルギーなどに配慮し、ゲスト1人ひとりが楽しめるような対応力が求められる業務です。
ブライダルパティシエは、新郎新婦との打ち合わせに同席することも珍しくありません。特にオーダーメイドの完全オリジナルなケーキを作る場合は、パティシエが新郎新婦から希望をヒアリングします。勤務先によっては、ウェディングプランナーと会場の雰囲気・ドレスのデザインなどを確認しながら、ケーキのデザインを考えることもあるでしょう。
新郎新婦と直接やり取りするので、ニーズを満たすケーキデザインを提案できたときに満足感を得られたり、お客様の笑顔を間近で見られたりする業務です。
勤務先でケーキや洋菓子、お菓子を販売している場合、商品の考案・開発を行うのもブライダルパティシエの業務です。味・見た目のバランスだけでなく、原価・製造工程の簡略化なども考えなければならないので、スイーツに関する知識・経験・スキルなどが求められます。
そのため販売する商品の考案・開発は、入社してすぐに任される業務ではありません。シェフパティシエや責任者レベルにならなければ、商品の考案・開発はできないので注意しましょう。
結婚式は土日祝に執り行われるケースがほとんどなので、基本的にブライダルパティシエはシフト制です。ここでは、平日と土日の働き方を解説します。
ブライダルパティシエは、結婚式に向けた仕込みや準備を平日に行う傾向があります。たとえばチョコレート細工・アメ細工などは製造に時間がかかるので、平日に準備します。休日と比べて余裕がある平日なら、休みも取りやすいですし残業時間も短いでしょう。
スイーツを販売している場合やレストランの業務も兼務している人は、平日に商品開発をしたり、レストランのスイーツを作ったりします。
土日祝は結婚式本番なので、ウェディングケーキやゲスト用スイーツの製造・提供を行います。ゲストの数が多ければ、早朝から出勤し、本番が終われば後片付けを行うので、残業が増えて労働時間が長くなりやすいでしょう。
基本的に土日祝は繁忙期なので、休みを取りづらい傾向があります。
ブライダルパティシエの給料は、一般的に320〜350万円程度・月収でいうと26〜29万円です。国税庁によると日本人の平均給与は461万円なので、ブライダルパティシエの給料は低いといえるでしょう。
ただしブライダルパティシエの給料は、勤務先企業の規模・キャリア・スキルによって大きく異なります。自分のスキルを高めたり、シェフパティシエになったりすると、相場以上の給与を受け取れることも珍しくありません。ブライダルパティシエとして高収入を目指すなら、給与水準の高い企業への転職・スキルや知識の習得を目指すとよいでしょう。
ブライダルパティシエは、やりがいのある職業です。ブライダルパティシエになるメリットについて、解説します。
ブライダルパティシエになる大きなメリットは、ライフイベントに携われることです。ウェディングケーキやゲスト用スイーツを製造することで、新郎新婦の新たなスタートをお祝いできます。
またウェディングケーキの運搬や披露・スイーツビュッフェでゲストへスイーツを提供するなど、ブライダルパティシエは新郎新婦やゲストが喜ぶ姿を近くで見られます。直接、感動を伝えてもらえることで達成感を得られるでしょう。
ブライダルパティシエになるデメリットは、絶対に失敗できないことです。ライフイベントに携われる一方、大切な1日にしなければならない責任感が必要になります。結婚式はやり直しできないので、常にプレッシャー・緊張感がある中で仕事をしなければならないでしょう。
またブライダルパティシエは、基本的に土日祝は休みを取れません。そのため土日祝が休みの友人・家族と会いづらくなったり、連休が取りづらかったりすることもあります。
ブライダルパティシエに求められるスキルについて、解説します。即戦力になりたい方は、ぜひ参考にしてください。
ブライダルパティシエには、もちろんスイーツを製造するさまざまな技術が求められます。特にオリジナルケーキを製造する企業へ勤務する場合、作れるケーキのバリエーションが多いほど重宝されるでしょう。
スイーツを製造する技術はただおいしいスイーツを作り上げるだけでなく、チョコレート細工・アメ細工など工芸菓子の技術や、スイーツ自体の見た目に関する美的センスなども含まれます。
ブライダルパティシエは、新郎新婦のニーズに応えられるデザイン力が必要です。結婚式では予算が限られているので、その中で新郎新婦の希望を最大限反映させられるアイデアが求められます。
クリエイティブな発想を得るためには、他の店舗をリサーチしたり美術館などでインスピレーションを得たりすることが重要です。
ブライダルパティシエは、新郎新婦やウェディングプランナーと打ち合わせたり、ゲストにスイーツを説明したり、さまざまな人とやり取りします。そのため誰に対しても分かりやすく伝えたり、相手の気持ちを丁寧にヒアリングしたりするコミュニケーションスキルが必要です。
またパティシエ同士で業務中にお互いの状況を確認し、臨機応変に作業を進めることもあります。そのため接客しないブライダルパティシエであっても、コミュニケーションスキルがあった方が円滑に業務を進められるでしょう。
ブライダルパティシエになるために、資格は必要ありません。ただし資格があれば、就職時に有利になる可能性があります。ここでは、ブライダルパティシエを目指す人におすすめの資格を紹介します。
製菓衛生士とは、菓子製造業に従事するための都道府県知事から与えられる国家資格です。専門学校など製菓衛生師を養成する施設で1年以上必要な知識や技能を学ぶか、2年以上菓子製造業に従事しなければ試験を受けられません。製菓に関する理論や実技だけでなく、衛生法規・公衆衛生学・食品衛生学・栄養学など幅広い知識が求められます。
更新する必要がないので、1度取得すると生涯使える点が魅力です。製菓衛生師があれば顧客から信頼されたり、転職時に有利になったりします。そのためブライダルパティシエとしてスキルアップ・キャリアアップしたい人におすすめの資格でしょう。
菓子製造技能士は、パティシエとしての知識・技術を認める国家資格です。菓子製造技能士を取得することで、パティシエとしての高い技術力を認められるため、キャリアアップが有利になります。
菓子や食品に関する知識・工程や品質の管理など、実技と筆記試験による技能検定に合格しなければ取得できません。製菓衛生師があれば、学科試験を一部免除されます。菓子製造技能士1級と2級があり、受験資格は学歴によって異なるので注意しましょう。独学の場合は2級では2年の実務経験、1級では7年もの実務経験が必要です。
ブライダルパティシエになるには、まずパティシエになってから結婚式場やホテルへ就職します。パティシエの目指し方を解説するので、自分に合った方法を考えてみましょう。
専門学校で知識やスキルを習得するのは、ブライダルパティシエになる一般的な方法です。製菓専門学校・調理師専門学校は各都道府県に存在し、夜間コースのある学校も多いので、地方在住の方や社会人でも通いやすいでしょう。
スイーツの作り方はもちろん、衛生学や美的感覚、店舗経営など幅広い知識を学べるのが魅力です。パティシエから直接学べたり、就職のサポートを受けられたりもします。ただし入試制度・給付制度などを利用しなければ、高額な学費がかかってしまう点がデメリットです。
日本の洋菓子店・ホテル・レストランなど、現場で働きながらブライダルパティシエを目指す方もいます。アルバイト・パートとして雇ってもらい、見習いからまずはスタート。雑務をしながら、スイーツ作りに関する知識・技術を教えてもらいます。
給料を受け取りながら学べる点は、大きなメリットです。接客や店舗経営についても学べますが、専門学校に比べると学べる知識・技術が限られてしまうのはデメリットでしょう。
ブライダルパティシエになるために、まず洋菓子の本場・海外で学ぶのも1つの方法です。海外で学ぶ場合、留学または海外のパティスリーで働く2つのケースを選べます。海外の製菓学校に留学すると、その国の文化や伝統とともに技術を学べるのが魅力です。日本の製菓学校と提携している学校もあり、自分の語学力に合わせた留学プランを選べるでしょう。
また海外のパティスリーで働くと、本場のスイーツ作りを学べます。ただし事前にある程度の経験が求められるケースが多いので、未経験の人よりも、現在パティシエとして働いておりキャリアアップしてからブライダルパティシエになりたい人におすすめです。デメリットは、取得難易度の高い就労ビザと、語学力が求められることでしょう。
独学でパティシエを志すのも、ブライダルパティシエになる選択肢の1つです。独学で技術を身につけるのは難しいですが、今は本やネットで知識を身につけやすい環境が整っているので、独学でパティシエになることも夢ではありません。
自分の好きなジャンルに特化して学べるのが、独学のメリットです。ただし自分1人で学ばなければならないので、学ぶ効率が悪くなる点に注意しましょう。
ブライダルパティシエは、今後も需要の高い職業です。結婚式ではさまざまなスイーツが作られるので、高い技術を持ったパティシエが不必要になる可能性は低いといえます。
ブライダルパティシエとして就職した後も、トレンドや市場の動向を追い求めたり、スキルを高めたりすることで、替えが利かない人材として重宝されるでしょう。
ブライダル業界は、新型コロナウイルスの流行により厳しい状況でした。しかし規制緩和・外出への意識変化などにより、現在婚礼数は増加しています。
ただし少子高齢化や未婚率の増加などを原因とした、市場縮小の課題があります。顧客が減っているブライダル業界で長く働き続けるためには、規模の大きな企業へ就職したり、唯一無二の存在になれるようにスキルを磨いたりすることが大切です。
ブライダルパティシエは結婚式場やホテルなどで働き、ウェディングケーキやゲスト用スイーツを作るパティシエです。新郎新婦のライフイベントをサポートできたり、食べてくれた方の笑顔を近くで見られるやりがいがあります。その分、土日休みが取りづらく、プレッシャーや責任感が大きな点に注意が必要です。
ブライダルパティシエは資格が必要ないので、さまざまな方法でパティシエを目指せます。本記事を参考に、予算・語学力・学びたい内容など自分に適した目指し方を考えてみましょう。
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